私のジモティ体験記

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海外に引っ越すときにトランクルームに家財を預けておく、という人は少なくないと思います。でも、処分に処分をして、広さでいうと1畳弱のトランクルームに入るだけの量に絞る、という人はあまりいないのではないでしょうか?

これから記すのは、ジモティというサイトを使って、荷物をとことん減らしつつ、なんだかとっても温かい気持ちを味わうことができた私の体験記です。

荷物を減らすにあたって、考えられる方法は3つありました。

  1. 人にもらってもらう
  2. ヤフオクに出す
  3. 粗大ごみ券を買って粗大ごみに出す

1の方法は一番望ましいけれど、もらってくれる人がおいそれと見つかるとは思えない。かといって、2のヤフオクに出すのは面倒くさい。入金のチェックをするのもいやだし、発送の手間もかかるので、これはパス。となると、3の方法、つまりお金を負担してゴミとして出すしかないのかな。そう思っていたときに、ジモティの存在を知りました。

ジモティとは、全国の無料広告の掲示板で、ご近所同士でモノをもらったり譲ったり、求人を募ったりなどの無料広告を出せるサイト。金額をつけて貰い手を探すこともできます。

これなら、家の近くまで取りに来てもらうことができるので手間はかからないし、無料で出すとすぐに貰い手が現れるらしい。よし、決めた!と私はせっせとジモティに不要品を出し始めました。結局、出しも出したり、トータルで72点。うち1点を除き、すべて貰い手が集まり、そのうち3分の1ほどは有料でさばくことができました。

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最初に出したの は、このキャリーバッグ。「6年ほど使ったので、ハンドル部分に小さなキズはありますが、大事に使ってきたのでくたびれた印象はありません」という紹介文 を添えて出しました。無料です。なんせジモティ初体験なので、どれぐらい反響があるのだろうと半信半疑でしたが、出して5分もたたないうちにすぐに希望者 が出現。その数は続々と増えていきました。結局10人ほど来たのかな。

もうびっくりです(@_@。 そのうち、文面を読んでなんとなく印象が良い人にサイトを通じてメールを出し*、自宅マンションの入り口での受け渡し日時が決定。現れた女性は「本当にタダでいいんですか?」と嬉しそうにキャリーバッグを抱えて帰って行きました。

*ジモティでは、互いのメールアドレスを知らせないままで取引が可能。

ヤフオクに出したら、もうちょっと高く売れたかもしれません。でも、粗大ごみで出すと300円かかるんですよ。ヤフオクに出すとストレスになりそうだし、私としては得した気分。なおかつ、私が大事に使っていたモノを喜んで使ってくれる人がいるなんて、うれしいぞ。最初の経験に気を良くして、私はガンガン出品速度を上げていきました。

出したものをざざっと挙げてみます。本棚、洗濯機、扇風機、液晶テレビ、液晶モニタ、エレクターシェルフアーロンチェア、ボードゲームセット、LEDシーリングライト、電話機、机、バスタオルハンガー、ホットプレート、たこ焼き器、カセットコンロ、ダッチオーブン、ガスファンヒーター、ブルースハープ、電子レンジ、無印の体にフィットするソファ、靴、スニーカー、健康器具、ギター、コレクション用キャビネットなど。

このうちすごく印象的だったのが、買ったのにほとんど使わなかったレッグトレーニング(お恥ずかしい)をもらってくれたモンゴル人の留学生です。

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文面を読んで、「?ちょっと日本語、ヘン?」と思いましたが、何か興味を惹かれて、たくさんの応募者の中からその女性に決定。「差し上げます」とメールを送ると、「机を出す予定はないですか?」だって。ちょうど出そうと思っていたところだったので、「あります」というと「それもください」。いいね、いいね、この貪欲さ。

当然、車で来るのだろうと思っていたら、友人男性といっしょに電車を乗り継いでとことこやってきました。二人が話している言葉からモンゴル人であることが判明。「大丈夫なの?」というと、「なんとかします」と、二人はマンションの前で机を解体し始めました。「パオを組み立てているからこういうの、得意なんですよ」と言いながら。なんかギャグのようですが、ホントの話です。

机の大きさは、幅が120cm☓奥行き70cmとけっこう大きいので、「タクシーじゃ無理だよ」と重ねていうと、「大丈夫」と笑って、二人でレッグトレーニングと机と解体した脚を持って、すたすたと去って行きました。「がんばってね」と見送る私とダンナ。無事に帰れたのかな、誰か助けでも呼んだのかなと心配していたら、その6時間後、夜中の12時に彼女からメールが来ました。

「電車で持って帰りました。いま、家に戻って机を組み立てたところです。素敵な机をありがとうございました」(ちなみに机はIKEAのもの)

どうやら最寄りのJRの駅から持って帰ったようです。よく通過できたな。外国人だから駅員からスルーされたのかも。疲れただろうに、ちゃんとお礼のメールをくれるなんて、いい子だな。ジモティはあまりお金がない彼女のような外国人留学生に重宝されているだろうと、「勉強、がんばってくださいね」と返事を書きつつ思ったっけ。

その後、ギターを貰ってくれた中国人女性は、「息子がゲームばかりするから、楽器でもやらせようと思って」とうれしそうにギターを抱えて帰って行きました。ジモティでは面白い出会いがたくさんありました。

もう一つ、忘れられないのが、コレクション用キャビネットを貰ってくれたおじさんです。

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これは、私とダンナが集めていた飛行機のミニチュアダイキャストモデルを飾っていたディスプレイ専用の棚。なかなかの品だと思っていたので5000円の価格で出してみたら、応募者はおじさん一人。でも、このおじさん、受け渡しのときに「趣味で集めている自転車の部品を入れる棚にしようと思っています」と言うではないですか。おお、対象は違えど同好の士。これは良い取引になったぞと思っていたら、数日後にメールがきました。画像付きです。

「キャビネットに長年段ボールに眠らせていたコレクションを飾る事が出来ました。立派な造りですし、これからも大切に使わせて戴きます」

画像には、自転車の部品が飾ってありました。変なたとえですが、自分が買っていた犬に良い飼い主が見つかった気分。「大事にしてもらうんだよ」と心のなかでキャビネットに声をかけた私です。

そうそう。地震速報機を貰ってくれた男性から、長野で大きな地震があった後にメールをもらったこともありました。

「おかげさまで役に立ちました」だって。地震速報機なんて役立たないほうがホントはいいんだけど、わざわざ知らせてくれたその男性の気持ちがうれしかったなあ。

受け渡しの際に、感謝の気持ちなのか、いろいろな品をいただくことも多々ありました。お手製のクッキー、そばやうどんのセット、お菓子、飲み物等など。別に求めてはいませんが、もらうとやはりうれしいものです。単純。

72点の出品を振り返ってしみじみ思うのが、東京には車を持っていない人がけっこういるんだな、ということ(という我が家にもない)。だって、電子レンジとかガスファンヒーターとかでっかいモノでも、みんな平気で手で持ってバスや電車で帰るんですよ。先に紹介したガラスのキャビネットの男性はカートを持参し、それにキャビネットを紐で結わえて押しながら帰りましたっけ(@_@。

女性でもすごい人がいました。バスタオルハンガー(6枚かけられる大型)、ダッチオーブン、籐製の三段引き出し、パスタ鍋、傘立て、回転モップの6点をすべて持参した袋に入れ、両肩にかけて、さらに手で持って、去って行きました。近所なのでそのまま帰ったそうですが(さすがジモティ利用者)、でも相当重いよ、あれは。どちらかというと細めの人でしたが、みんな、ガッツがあるなあ。でも、私も若かったらやってるかな。

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結局、1点だけ、約束の日時に貰い手が現れずじまいでしたが、あとはすべて取引完了。トータルで4万円ほどの収入になりました。3分の2が無料だからというのもあるかもしれませんが、貰い手を募るため、写真や表現を工夫したのが良かったのかもしれません。ちなみに私が心がけたのは以上の点です。

  1. できるだけきれいにしてから撮影に臨む
  2.  写真は複数枚、アングルを変えたものを投稿
  3. 傷や汚れがある場合はその部分をあえてクローズアップした写真もアップ
  4. 主観であっても、コンディションについては正直に明記

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逆に、たくさん応募者が現れた場合、私がどうやって一人に絞ったかを紹介するとーー

  1. ジモティではハンドル名でのやりとりでOKだけど、本名や携帯番号を明記してくれると信頼度アップ
  2. 「ただ、下さい」ではなく、「これこれこういう事情でほしいです」と語られると効果大
  3. 複数の品を出しているときには、「まとめてください」という申し出があると、その人に決めたくなる

ボードゲームセットの出品に対して、「おばあちゃんと遊びたい」と申し出た女性や、アーロンチェアに対して、「購入する余裕はないのですが、前から憧れていました」と熱い思いを語ってくれた女性が2のケース。文面で心って本当に動くんだと、文章の力を再認識した私。ライターなのにいまさらかよ。

もし、私が今度、「もらいたい」立場でジモティを利用するときには、1,2に加えて3の条件も忘れずにいようと思います。だって、やっぱり助かるんですよ。まとめてもらってくれるのは。1点ぐらいあんまり欲しくないモノがあっても、「全部、ほしいです!」と言ってくれた人の方に気持ちは動くものなんです。

長々と語ってしまいましたが、ジモティに出品している間、メールは大量に来るし、どの人にしようとか迷ったりと、なんだか気ぜわしくはあったけれど、その時間はとても楽しいものでもありました。

私がジモティに出したのは、愛着があって捨てるにはしのびないモノばかり。だからこそ、大事に使ってくれる人にもらってほしかった。それを可能にしてくれたのがジモティ。ネット上のサービスではあるけれど、モノを介して人と人とのすごくプリミティブなつながりを生み出してくれる良い仕組みだと思いました。言っておきますが、ジモティの回し者でも何でもありません。純粋な感想です。もしまた大事なモノを手放すときがあったら(あまりないと思うけど)絶対に利用します。

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