一般に、バンコクはLGBTにとっては「居心地が良い国」とされているように思います。
私自身も、バンコクの町中を見渡して、なんとなくそうかなと思っていましたが、ドイツの家探しサイト・Netpicksの調べによると、実態はそうでもないようです。
このNetpicksというのは引っ越し時期と場所を入力して家を探せるサイトでして、ドイツだけじゃなく、世界中の大都市の物件を扱ってます。でどうやら、LGBTフレンドリーな物件をメインに紹介しているようなんですね。
毎年、世界の100の都市を対象に、LGBTがどれだけその都市のコミュニティでアクテイブに活躍しているか、活躍できているかをリサーチしていて、先日発表されたのが、「Best LGBT Cities 2017」。
まずはベスト30を見てみましょう。
- マドリッド
- アムステルダム
- トロント
- テルアビブ
- ロンドン
- ベルリン
- ブライトン(英国)
- バルセロナ
- ニューヨーク
- サンフランシスコ
- パリ
- モントリオール
- マンチェスター
- メルボルン
- リスボン
- ウイーン
- バンクーバー
- シッチェス(スペイン)
- コペンハーゲン
- ブリストル(英国)
- ケルン
- イビザ
- マスパロマス(スペイン)
- オースティン
- ミュンヘン
- ダブリン
- マイアミ
- ミコノス(ギリシャ)
- エジンバラ
- ストックホルム
スペインが強い強い。これを見ると、北米よりもヨーロッパの方がLGBT先進都市を多く抱えていることがわかります。
さて、問題はバンコクです。ベスト30には出てきていませんでしたが、いったい何位なの? アジアの都市のランキングを挙げてみましょう。
61. バンコク
70. 東京
83. 香港
89. 上海
100. 北京
アジアでベスト100に入っているのは以上の5都市。その中でバンコクは最上位。でも61位に過ぎません。面白いのが、バンコクが評価されている項目です。
このランキングは、
- LGBTのナイトライフ
- 都市の中で開放度(オープンになっているか)
- 安全性
- LGBTの権利
の4つの項目の点数で順位が決定されていますが、お察しの通り、バンコクが評価されているのは「ナイトライフ」の項目なんですね。「ナイトライフ」の4.42点は、トップ10に勝るとも劣らないほど。
逆に「安全性」や「権利」については非常に低い。
自由にLGBTであることを謳歌しているように見えながら、その実、法的に権利が保証されているわけでもなく、安全を脅かされることも多いのかもしれません。
日本もそうかも。TVではおねえキャラが何人も活躍していて、なんとなく社会に許容されているようにみえるけれど、一般の会社ではまず見ない。LGBTであるとカミングアウトして受け入れてくる会社ってどれぐらいあるんだろう。
前に、あるセレクトショップに取材をしたら、ゲイを意識的に採用していますと言っていましたが、活躍できる業界が、美容、アパレル、芸能、それから水商売などに限られている。もっと広がってもいいのにね。
じゃあ、このランキング上位の都市はどうなのか。どれぐらいLGBTが多くて社会に溶け込んでいるのか。今年11月にスペインに旅行に行くので、そのあたり(どのあたりだ)も観察してこようと思います。
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